同じ銀行で借り換えるための交渉法と注意点
同じ銀行で、住宅ローンを借り換えするための交渉術を解説
同じ銀行内での借り換えは本来できませんが、それを突破するための交渉術を説明します。
できないというか、やりたくないということです。
銀行にとっては、金利が収益源です。とくに超低金利の現在、簡単に借り換えを認めてしまうと、経営にダメージになります。
だから、公式には、同じ銀行内での借り換えはできないことにしています。
同じ銀行での借り換えを交渉するための条件
銀行にとって、自社の金利の安いローンへの借り換えは、メリットがありません。
それでも認めてもらうなら、銀行が「このまま放置するより、金利を下げるほうがマシ」と思えるような状況を作り出さなければなりません。
ということで、同じ銀行内での借り換えを相談する前に、他の金融機関への借り換え手続きを進めることが、交渉を成功させる第一段階です。
他の金融機関の審査を通過し、後は融資の実行を待つだけという状況を作るか、あるいは少なくとも他行の事前審査を通過しておきたいです。
話術やハッタリは必要ありません。こうした状況を作り出せるかが、交渉の成否を分けます。
このまま放置していたら、確実に他の金融機関に逃げられる、と思わせられる状況を作るのですね。
そのためには、口先ではなく、本気を行動で示さないといけないのですね。
他の銀行で借り換える場合、必ずもとの銀行に全額繰り上げ返済を事前に申し入れなければなりません。
その申し入れをすると、こちらにそのつもりがなくても、自社の他のローンへの借り換え等を提案されるかもしれません。
現在のローンの金利引き下げという選択肢もある
ローンの借り換えは、返済額を減らすことが最終目的です。
であれば、同じ銀行の他のローンに借り換えるのではなく、現在のローンの金利を下げてもらえれば、目的を達成できます。
同じ銀行内でやるとしても、金利の引き下げに比べて、借り換えには次のようなデメリットがあります。
- 借り換えると、事務手数料や印紙税などの諸費用が発生する。
- 書類の作成、審査の必要書類提出など、他の銀行で借り換えるのと同じだけの手間と費用がかかる。
金利の引き下げなら、このような負担はないので、借り換えよりお手軽です。
ただし、あくまでも特例の措置なので、やらない銀行はありますし、やる銀行でも、そのときどきの状況(銀行や支店の成績など)によって対応は異なります。
競合させる他社は、できるだけ低金利がいい
銀行にとっては、事項の他のローンへの借り換えにせよ、金利引き下げにせよ、特例措置です。
そのため、先方が提案してくる金利は、こちらが示した競合他社の金利が基準になります。
ということは、少しでも有利な競合他社を見つけることも、借り換え交渉を成功させるポイントになります。
だからと言って、手当り次第銀行に問い合わせるわけにはいかないでしょう。
ネット上に、住宅ローンの最新の借り換え金利を比較しているサイトなどがあるので、そうした情報を活用して、効率的に進めてください。
住宅ローンの借り換え金利比較
借り換え交渉が成功しにくいケース
次のようなケースでは、交渉はうまくいかないか、成功率が下がります。
借り換え交渉が成功しにくいケース
- 借り換えの事前審査を通過できそうにない。
- 返済の遅延や滞納などの履歴がある。
- 単に、返済が厳しくなってきたら、金利を下げたいとお願いする。
新規借り入れのときに審査を通過できたからと言って、借り換えの審査を通過できるとは限りません。
とくに、2段階ある審査のうち、事前審査を通過できない、あるいは通過できそうにないとしたら、基本条件が充たされていません。
そうなると、同じ銀行にせよ、他の銀行にせよ、借り換えは難しくなります。
住宅ローンの借り換え金利比較
返済が厳しくなったら、金融機関に早めに相談
返済が厳しくなったから、金利を下げて欲しい、あるいは金利の低い別の商品に変えてほしいと要望しても、金融機関は応じてくれません。
そうした“特別扱い”は期待しないほうが良いです。
ただし、“特別扱い”ではなく、正規の条件変更手続きの中で、できることはいろいろ(負担を軽減するための、返済期間や返済方法の見直し等)とあります。
滞納に陥る前に、できるだけ早く金融機関に相談しましょう。
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