フラット35への借り換え
フラット35への借り換え
このページでは、フラット35への借り換えについて、以下のことを解説します。
民間の住宅ローン借り換えと同じように利用できます。
あえてあげるとしたら、フラット35Sの割引は、借り換えでは利用できなくなります。
フラット35借り換えのメリットは4つ
他の住宅ローンからフラット35に借り換えるメリットは、次の3点です。
- 全期間固定金利(借換時に返済額が確定)。
- 保証人が不要(保証料なし)。
- 繰上返済手数料が無料。
- フラット35からフラット35への借り換えも可能。
4つのメリットのうち上の3つは、個々の項目で見ると、民間の住宅ローンでも同じものはありますが、3つそろっているのがフラット35の強みです。
また、金融機関の住宅ローンでは、同一商品への借り換えはできませんが、フラット35にその制限はありません。
民間の住宅ローン借り換えと同じように利用できます。
あえてあげるとしたら、フラット35Sの割引は、借り換えでは利用できなくなります。
全期間固定金利の損得は、そのときの金利で決まる
全期間固定金利は、将来の返済額が借りたときに確定するので、計画を立てやすいです。
とは言え、高い金利で固定されるのでは損です。
全期間固定金利が損か得かは、実際の借り入れ金利次第です。
そこで、フラット35の最低金利の推移を、グラフにしました。なお、団信なしの新規借り入れ金利での比較です。
このグラフでは、下に行くほど最近の金利になります。
2016年の夏から現在まで、低金利が長く続いています。
現在は、全期間固定金利のフラット35に乗り換える好機と言えそうです。
フラット35の金利は毎月のように細かく変動しています。
申し込んだときではなく、融資実行時(お金が振り込まれるとき)の金利が、確定の借り入れ金利になります。
借り換えのシミュレーション
実際に借り換えのシミュレーションをしました。
年1.5%35年間返済の条件で、5年前にフラット35を借りた人が、2020年現在の残高2000万円をそっくり借り換えた場合の、返済額をシミュレーションしました。
借り換えるフラット35は、金利1.0%で、30年間て返済することとします。
借り換え前 | 借り換え後 | |
---|---|---|
金利 | 1.5% | 1.0% |
残り返済期間 | 30年 | |
現時点の借入額 | 2000万円 | |
月々の返済額(円) | 69,024 | 64,327 |
総返済額(円) | 24,848,426 | 23,157,879 |
諸費用込の総額(円) | 24,848,426 | 23,332,879 |
月々の返済額、返済総額ともに、借り換え後のほうが安くなりました。
借り換えにかかる諸費用175,000円を加えても、借り換え後のほうが150万円以上安くなりました。
特定の条件下での借り換えシミュレーションですが、金利の設定は実態に合わせています。
金利が下がっている今なら、借り換えにより返済額を大きく節減できそうです。
フラット35借り換え審査の注意点
金利の面で効果を見込めるなら、フラット35に借り換えることのデメリットはありません。
とは言え、何点かご注意いただきたいことはあります。
フラット35借り換えの申し込み条件
フラット35借り換えに申し込むには、現在のローンについて、次の2つの条件を充たさなければなりません。
- 返済実績が1年以上ある。
- 直近1年間(12回)正常に返済している。
それ以外の利用条件は、新規借り入れと同じです。
審査には、物件検査がある
他の住宅ローンと比べたときの、フラット35の特徴の一つが、審査の中に物件検査があることです。
すなわち、融資を受ける住宅が、住宅金融支援機構の技術基準に適合しているかを、検査されます。
具体的には、住宅金融支援機構が指定する、あるいは機構に登録されている検査機関から、適合証明書を発行してもらい、窓口の金融機関に提出しなければなりません。
2017年10月から団信付きの住宅ローンに
フラット35は毎年のように改定されていますが、最近の大きな改定が、2017年10月から、団体信用生命保険(通称:団信)が標準で組み込まれたことです。
それ以前は、任意加入でした。希望する人だけが、返済額を余分に支払って、団信を付けていました。
2017年10月からは、あらかじめ団信が組み込まれていて、返済額にもその保険料がもとから含まれています。
ただし、健康上の理由やその他の事情で、団体信用生命保険に加入しないことは可能です。
その場合、返済額も下がります。
まとめ
以上、フラット35借り換えについてご説明しました。
このところ金利水準は低いので、借り換えには絶好のタイミングです。
ただし、借り入れ金利は、申し込み時点ではなく、融資実行(借入金が送金される日)時点の金利が適用されます。申し込んでから融資実行までに、1ヵ月程度タイムラグがあります。
フラット35への借り換えが気になっている方は、できるだけ早く動くことをおすすめします。
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