住宅ローンの返済額の目安は月々いくら?
住宅ローンの月々の返済額は、いくらがいいのでしょうか?
このページでは、家計に無理のない、住宅ローンの返済額の目安や決め方を解説します。
ここでは、ベースとなる考え方やデータをご案内します。
まず、住宅ローンの組み方を確認しておきましょう。
住宅ローンとは、その名の通り住宅を購入するために利用する借り入れを指します。その特徴をまとめると、次のようになります。
住宅ローンの特徴
- 住宅の購入以外の用途では利用できない。
- 他のローンの返済中に、住宅ローンに変更できない。
- 頭金を入れることで、月々の返済額を下げられる。
- 金融機関によって、審査の基準は異なる。
上のうち、借りたお金の使途と、借りるための条件について、補足説明します。
ローンで借りたお金の使用目的
借りたお金の使途は、次のいずれかに当てはまらなければなりません。
借りたお金の使途
- 自分が住むための住宅の購入、建築のための資金
- 自分が住むための住宅の増改築資金
- 住宅ローンの借換え資金
- 住宅購入のための諸費用(一部の金融機関)
借りるための条件
金融機関で、おおむね共通するところを、下表にまとめました。
年齢 |
|
---|---|
勤務先・雇用状態など |
|
年収 |
|
債務保証 |
|
団体信用生命保険 | 原則として、加入が必要。ただし、一部、任意加入の金融機関がある。 |
融資期間 | 最長35年以内で、かつ完済時の年齢が80歳以下になるように、期間が設定される。 |
返済方法 | 元利均等返済、元金均等返済、ボーナス払い併用などがある。金融機関によって異なる。 |
年収からみる借入可能額とは?
住宅ローンの仕組みを踏まえて、借入額を決めるときの考え方をご説明します。
返済額が年収の25%~35%なら、金融機関は貸してくれるのですよね。
ということは、返済額が年収の25%~35%というのが、判断基準なのですか?
金融機関の基準よりもっと低くしたほうが安全、とアドバイスする家計の専門家は多いです。
たとえば、以下のような考え方があります。
あくまでも一般論ですが、次のような考え方を目にすることが多いです。
【考え方➀】住宅ローンの借入額は年収の5倍まで
誰が言い出したかはわかりませんが、昔からある定説です。
例として、フラット35で年収の5倍を借りたときの、返済額のシミュレーションをご覧ください。
金利は、年利1.5%で計算しました(2020年5月現在の最瀕金利1.3%)。
年収 | 借入額 | 年間返済額 (年収内の割合) |
---|---|---|
300万円 | 1500万円 | 55万円 (18.3%) |
500万円 | 2500万円 | 92万円 (18.4%) |
700万円 | 3500万円 | 129万円 (18.4%) |
900万円 | 4500万円 | 165万円 (18.3%) |
金利を1.5%としたときの返済額は、いずれのパターンでも年収の18.3〜18.4%です。
金融機関が貸し付ける条件(年収の25%~35%)より、やや低いです。
「借入額は年収の5倍まで」というのは、現在でも通用する堅実な目安と言えそうです。
【考え方➁】世間相場では、もっとも多いのは収入の15%〜20%
実際のところ、他の人たちの返済負担率(収入に対する返済額の比率)はどのくらいなのか、統計データで調べたところ、下図のグラフのとおりでした(住宅金融支援機構「民間住宅ローンの実態調査」2018年度第2回)。
参考サイト
月々の返済額に見合う年収はどのくらい?
収入に対する返済額の適切な割合を15〜20%までとしたときの、月々の返済額に見合う年収を算出しました。
ボーナス払い併用をしない想定での金額です。
返済額 | 年収 |
---|---|
月々5万円 | 300〜400万円 |
月々6万円 | 360〜480万円 |
月々7万円 | 420〜560万円 |
月々8万円 | 480〜640万円 |
月々9万円 | 540〜720万円 |
月々10万円 | 600〜800万円 |
月々15万円 | 900〜1200万円 |
実際に借りられる金額は、頭金を入れるかや返済期間によって異なります。個別のシミュレーションをおこなう必要があります。
多くの金融機関がウェブサイトでシミュレーション機能を提供しています。以下は、ほんの一例です。
まとめ
住宅ローンの支払いは何十年と続きます。そして、一度住宅ローンを組んだらそう、契約内容を変えるのは簡単ではありません。
そのため、契約前にしっかりと返済計画を立てておくことが大切です。
とは言え、遠い将来のことまでを、正確に想定するのは難しいです。想定外のケースに陥るかもしれません。
万が一そうなったときに、どんな方法があるかも、あらかじめ知っておきたいです。以下の記事を参考になさってください。
返済に困ったときは・・・
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